モノグサにおけるCRE〜2.お客さま対応を効率化するツール開発〜


こんにちは。モノグサ株式会社で Customer Reliability Engineer(以下、CRE)として働いている大野です。

モノグサにおける一人目のCREであり、日々CREとして何をするべきか考え試行錯誤しながら業務に取り組んでいます。今回、「モノグサにおけるCREがどのような職種か?」ということについて、日々考えていることを紹介していきたいと思います。この内容は全部で3回に分かれておりその2回目になります。
Part1はこちら
tech.monoxer.com
Part3はこちら
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今回と次回では実際に業務で取り組んでいることについて紹介します。今回はモノグサ社員向け管理ページ(以下、社員向け管理画面)の機能追加・改善について紹介します。

社員向け管理画面とは

社員向け管理画面では利用していただいている組織情報やユーザー活動状況を把握する機能を提供しております。先にも記した通り、モノグサ社員のみが閲覧できるページであり、SalesやCustomer Successの方がメインで利用しています。お客さまには直接的に目に触れることがない画面ですが、円滑な業務を進める上では必要となる裏方的な機能が沢山あります。

この後取り上げるユーザー活動状況ページでは指定したユーザーが取り組んだ全ての活動状況を確認できます。フロントエンド側ではユーザーのMonoxer IDと検索したい期間、必要な場合にはbookやtestのIDを検索フォームとして用意し、それらの情報を付与してユーザー活動状況を取得するためのリクエストを投げます。サーバー側では検索期間内の学習履歴や小テスト履歴を検索してレスポンスとして返し、その結果をフロントエンド側で表示します。検索期間が長い場合やMonoxerを頻繁に使っていただいているユーザーの場合、検索結果が非常に多くなってしまうためページング機能を付けて適切な分量をサーバー側とやりとりしつつ、ユーザー活動状況から欲しい情報を速やかに検索できるようにしています。

Monoxerというプロダクトでは一人のユーザーは複数の組織に所属することや個人利用でも利用することができるため、ある組織の管理者だと確認できない他の組織における活動状況を含めて全ての活動を確認することが必要になる場面もあります。

ユーザー活動状況の検索画面の一例。ユーザーのMonoxer IDや検索期間を指定することで、ユーザーの学習履歴などを確認することができる。

実際の問い合わせ例

Monoxerでは決められた日までに効率よく記憶できるようにする学習計画機能が存在します。具体的には学習計画機能とは憶えたい事と期間を設定すると日次の計画を反復のタイミングも含めて設定され、その予定通り解いていくと最終日にほぼすべての情報を憶えて迎えられるという機能です。
今回取り上げる事例では、お客さまから「学習計画付きのタスクを学習した生徒の進捗を確認したところ、学習計画が進んでいない」という問い合わせです。詳細について確認したところ管理者が利用しているページにて生徒の学習計画が計画が進んでいないことが分かりました。お客さまにとってはMonoxerをうまく利用できないのではないかという不安を感じている状況が発生していました。
そこで問題が発生した生徒(ユーザー)の情報を教えてもらい、その生徒の学習履歴をユーザー活動状況のページで確認しました。するとユーザーが取り組んでいたタスクが学習計画として設定されていない類似の名前がついたタスクを学習していたことが分かりました。

このようにユーザーの活動状況を確認するツールを整備しておくことで、お客さまからの問い合わせに対する調査を速やかに行えるようになります。結果として今回の問い合わせは社内に共有されてから5分もかからずに原因を特定し、お客さまに今回発生した状況を説明することができました。

お客さまが不安を感じた時に速やかに不安を取り除く

お客さま自身で解決できないことが発生し不安を覚える状況になった時に、速やかにその不安を取り除けるようにする機能を開発することで、お客さまが信頼してMonoxerを利用することができる環境を作ることに繋がります。特にMonoxerというプロダクトの性質上、学習者とモノグサとの間に管理者が存在しており、学習者自身が直接モノグサに問い合わせる事よりも管理者を通じて問い合わせが入ることが多いです。学習者からすると自分の学習が正しく評価されないことに対する不安、管理者からすると学習者の学習状況を正しく管理できていない不安を感じプロダクトに対する信頼性を損なうことになるため、速やかな課題解決・問い合わせ対応が求められて、お客さまの課題を解決するツールを整備することで、お客さまからの信頼性を高めてプロダクトを使い続けてくれることにつながります

現状では学習履歴や小テスト履歴を確認する機能が実装されていますが、プロダクト開発という点ではこれからも新機能が追加されていく予定です。すると新機能に対してお客さまが利用時に不安を感じる場面が発生します。事前に発生しうると予測できる場合にはその課題を解決できる方法を検討しつつ、問い合わせ対応していく中で頻出する課題に対しては速やかに対応できるツールを揃えることが重要です。

Monoxerは長期間・長時間利用してもらうことで本当の価値を感じてもらうことのできるサービスのため、第一にお客さまからの信頼が欠かせません。モノグサのプロダクトやCREについて興味を持った場合にはお気軽にご連絡ください。