モノグサにおけるCRE〜1.モノグサのCREという職の魅力〜


こんにちは。モノグサ株式会社で Customer Reliability Engineer(以下、CRE)として働いている大野です。

モノグサにおける1人目のCREであり、日々CREとして何をするべきか考え試行錯誤しながら業務に取り組んでいます。
今回、「モノグサにおけるCREがどのような職種か?」ということについて、日々考えていることを紹介していきたいと思います。
この内容は全部で3回に分かれており、その1回目になります。
Part2はこちら
https://tech.monoxer.com/entry/2022/06/27/100000
Part3はこちら
tech.monoxer.com


Q.モノグサにおけるCREとは、どのような職務だと思いますか?

最初に質問です。ぜひ読み進める前に考えてみてください。
Customerという単語から、お客さまからの技術的な問い合わせに対応するテクニカルサポートを想像するでしょうか?それともCustomer Success(以下、CS)という職種を聞いたことがあれば、エンジニア版のCSのような存在と考えるでしょうか?エンジニアの方であればSREという職種を想像した方もいるでしょう。その場合、SREの兄弟のような職種と考えた人もいるかもしれません。

おそらく多くの人が上記のようなことを想像し、漠然とお客さまと関わりながらエンジニアとして働く職種なのだろう、と考えているのではないでしょうか?

実際、私がCREとして働いてみてどうなのか、それが明確に言語化できればこの記事もここで終了するのですが、残念ながらCREの定義について正直まだ定義できていない・分からないというのが私の答えです。この記事を執筆しながら「CREは何をする職種なのか?」と自問自答しております。みなさまに質問しておきながらその質問の答えが「わからない」となると消化不良となってしまうのでCREについてもう少し深掘り、CREとして大切にすべきマインドについて考えていきたいと思います。

CREのはじまり

まずはCREという職種について考えることから始めることにしましょう。何事も迷ったら原点に立ち返るというのは大切です。ここで書かれている内容はCREについての一般論ということになります。

CREという職種を最初に発表・提唱したGoogleの記事(Google の新しい専門職 : CRE が必要な理由)を読み直してみると、プロダクトに対するお客さまからの信頼性を高めることが重要と書かれています。考えてみれば当然のことではありますが、お客さまの立場に立った時に「新しく使い始めるプロダクトに対して信頼をおけるかどうか」が大切であるのは誰でも容易に想像できます。信頼性のないプロダクトはそもそも候補から除外されてしまいます。

信頼性と不安の関係

CREという名前の通り、お客さま(Customer)からの信頼性(Reliability)を高めることがCREのミッションと言えそうです。しかし「お客さまからの信頼性を高めましょう」と言われてどのような行動をすることが求められているかわかるでしょうか?

ーお客さまに寄り添ってプロダクトを作る?
ーCSと一緒に働くことで間接的にお客さまの信頼性を高めることに貢献する?
ーそれともエンジニアとしてお客さまが使いやすいようにプロダクト改善を行う?

取り組んだ方が良いことやできそうなことはいろいろとあると思います。しかし、上記のCREの定義だと業務の幅は非常に広くなってしまいます。

Google記事によると、信頼性と不安の関係は

信頼性(reliability) = 1 / 不安(anxiety)

と書かれています。これはすなわち、不安を減らせば信頼性を高められるということです。お客さまがプロダクトを信頼して利用するには、利用時に感じる不安を減らすことが必要であると言えそうです。日本語の記事では表現がなくなってしまっていますが、英語で公開されているGoogleのCREについての記事によると

Drive Customer Anxiety -> 0

という記載がされており、お客さまの不安をゼロにする(近づける)ことが信頼性を得ることにつながると書かれています。それではお客さまが感じる不安とは何が原因で生じるのでしょうか。

お客さまはプロダクトをお客さま自身で管理したい

人間は元来「自分の環境を自分自身で管理したい」という考えを持っています。そのため、何か新しいプロダクトを使い始めると決めたときにも同様に、そのプロダクトを自分で管理し、使えるようになりたいと考えます。それができないとなると不安を感じるのです。お客さまがプロダクトの導入を検討する際にはプロダクトをお客さま自身が管理できるかというのが重要になります。

こう考えるとCREが何をすべきなのかが見えてくるかと思います。お客さま自身がプロダクトを管理できる環境をエンジニアリングの力で実現する、それがCREという職種が取り組むことだと言えそうです。

これを実際の業務に落とし込むのは現時点では難しく、冒頭の歯切れの悪い答えになってしまいました。新しい職種ということでこれから少しずつCREについて定義されていくことになるでしょう。

Monoxerの特徴とCREという職の魅力

我々が開発しているMonoxerは、サブスクリプション形式のサービスであることやプロダクトアップデートが頻繁にあること、そしてプロダクトの利用者層も幅広いという特徴があります。買い切りのプロダクトとは異なり、継続してMonoxerをご利用いただくためにプロダクトのアップデートがあればお客さまにお知らせし活用してもらえるようにし、お客さまごとにMonoxerの活用がどの程度うまくできているのか把握してさまざまな施策を進める必要があります。
CREはお客さまからの問い合わせといった短期的・受動的に取り組む課題を解決するのはもちろんのこと、長期的・能動的に取り組む課題を解決することが求められていると考えています。頻繁に発生する問い合わせに対しては社内向けツールを整備することや利用者への周知を効率化すること、そしてお客さまの利用状況の分析から契約を継続してもらえるようにすることなど取り組みたいことは沢山あります。
現在モノグサのCREは私一人であり多くの課題に取り組まなくてはならない一方、これまで社内では誰も経験したことのない職種ということで、さまざまな新しい課題に対して主体性を持って取り組むことができます。私自身は業務範囲の広さや新しいことに挑戦する環境が整っていることが非常に魅力的かつ面白いと感じています。モノグサのバリューには「事業へのオーナーシップ」や「プロフェッショナリズムの体現」がありますが、業務を通じてこれらのバリューに沿った働き方ができるのがモノグサのCREの特徴です。また他職種との協業も多く、お客さまからの問い合わせに対して技術的観点からの対応をすることもあり、エンジニアの中ではお客さまからの声を直接感じることが多い職種であります。CREという職種はお客さまとの接点が近く、その点やりがいを多く感じることができます。

Monoxerは長期間・長時間利用してもらうことで本当の価値を感じてもらうことのできるサービスのため、第一にお客さまからの信頼が欠かせません。モノグサのプロダクトやCREについて興味を持った場合にはお気軽にご連絡ください。

careers.monoxer.com